浅田次郎作【一路】を おすすめされて

普段 本をあまり読んでいないのは、読んだ後に《この本買って損した》と思うような本に時々出会ってしまうから。(他にも理由が無いわけではないけど)

いつも本を読んでいる職場のメアリーさんに『【一路】はオススメよ。』と言われて、翌日にすぐAmazonで購入しました。普段読まない時代小説もたまには良いかも。

図書館って2週間しか借りられないから、そんなに早く読むのは ちょっと無理。
なので、買ってしまいました。中古品を買いましたが、きれいだし 安いし 中古品で全然問題なし。

時代小説は難しい

江戸時代の参勤交代の話です。
参勤交代の時にリーダー(御供頭という役職)となって働いていた父が急死してしまって、代わりに何もわからない息子の《小野寺一路》がリーダーをやらなければならなくなってしまう。

先祖が書いた古い文書《参勤道中心得》がみつかったのでその通りにやってみよう…ということになり、小野寺一路が奮闘します。その道中にロマンスがあったり、よそのお殿様とのやりとりがあったり、お殿さまの発熱があったり、お家乗っ取りの陰謀があったり。。。

浅田次郎は天才だわ

江戸時代の話なので、話し言葉も聞きなれない単語が多いし、お殿様はまた違う言葉づかいをしたりします。例えば…「大儀じゃ」「御意を承りました」
その上、道具とか着るもの身につけるものすべてが知らないものばかり。(股立ちってなんだ?)

そもそも歴史にはあまり詳しくないってこともあって、読み出した初めの方は《何を言っているんだかサッパリわからない》と思いながら読み進めていきました。

少し慣れてくると、登場人物もわかってきてストーリーも、(なんとなくだけれど)わかってきて だんだんとおもしろくなっていきました。

浅田次郎は、江戸時代を過ごしてきたのか?と思うくらい。見てきたように表現していて 感心しちゃいます。ホントに。。。10年くらい江戸時代で生活してこなきゃこんなに細かい描写できる?と思っちゃう。

さらにその、《参勤道中心得》は古文書だからもちろん漢文なのですが、これも浅田次郎が書いたものだと言うからホントに驚き!(あとがきで、檀ふみが書いていました)
【参勤交代之御行列ハ行軍也】こんな感じの文章です。(参勤交代は行軍、戦である!)
現代の文章書くのだって大変なのに…昔の古文書まで創作しちゃうなんで。。。やっぱり天才だ。

しかも、お殿様の行動にユーモアもあって、ちょっと微笑ましかったりもするんです。お殿様がかわいい。ネギを額に貼っているお殿様を想像して…ニヤッとしちゃいました。

宝塚で【壬生義士伝】を観た時に、原作も読んだのですが それはそれは悲しくて泣ける話だったので(みんな幸せにならない話なんですよ)そういう話なのかと思っていました。全く違う、ちょっと ほっこりできるお話しです。

ドラマ化してたそうですが、これなら観たかったなぁ。

本を読む時間ってなかなか取れないけれど、読んでみると面白い。

次もまた ほっこり系の話をお勧めしてもらわなくちゃ。
それにしても。。。文庫本を読んで改めて、老眼が進んだな。と実感しました。

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